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2014年5月 2日 (金)

角川書店「浪速のロッキーを〈捨てた〉男」浅沢英 P24-25

「尾崎」の記述があったので。

「 店は南海電車の尾崎駅の近くにあった。尾崎は南海電車の急行で難波から四十分ほども南へ下ったのどかな町である。駅から十分も歩けば海岸線に出る。海岸線には小さな港が大阪湾に向けてぽつりと口を開けていて、山手にはなだらかな丘陵地帯が続いていた。その昔、尾崎は南海電車の南の終着駅だった。
 店に、日曜日になると顔剃りにやってくる二人連れの若い女客がいた。そのうちの一人がセツ子だった。
女客のもう一人は、セツ子の会社の先輩である。その先輩が思いを寄せていた相手が理髪店で働いていて、セツ子は先輩の付き添いで店に来ていた。
 府下南部の泉州は紡績業で栄えた地域である。高度成長期、泉州の紡績業は西日本一円の労働力を吸収して発展した。尾崎はその工業地域の南の端に当たる。セツ子もまた鹿児島から集団就職で紡績会社に就職したひとりだった。
 知り合ってすぐに、津田はセツ子をデートに誘うようになった。よく喋る男の人やなあ、というのがセツ子が抱いた津田の第一印象である。故郷の鹿児島で寡黙な九州男児を見て育ったセツ子は、長崎出身だという津田の多弁な姿に、これが同じ九州の男なのかと、驚かされた。
「セっちゃん、一緒に暮らそう」と津田が言い出したのは、出会ってから間もない頃である。」

 「村上海賊」では、泉州海賊の泉州弁が記述されてましたね。

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